イスタンブールも少しずつ気温が上がり、春の訪れを感じる日も増えてきました。
先日、イスタンブールの歴史地区・ファティ地区のアクサライ〜ラーレリを散策し、2つのモスクを訪れました。
ラーレリ・モスク

ラーレリ(Laleli)とは、トルコ語で「チューリップの」という意味。
モスク自体にチューリップの要素はなく、説明文によるとモスクの名前は近くにあった墓や泉に由来しているそうです。

オスマン帝国スルタンのムスタファ3世の時代(1760年〜63年)に建てられたモスクで、窓が何段にも並び開放的な雰囲気でした。

メフメト・ターヒル・アーガによる設計とする研究もありますが、それを証明する公式文書は残っていないのだとか。
モスクはどちらかというと小規模で、神学校(マドラサ)、商店、宿泊施設(キャラバンサライ)、スルタンの霊廟などが集まった複合施設です。


モスクは高い土台の上に建っていて、下層には商店が数多く並んでいます。
オスマン帝国では、店舗からの賃料をモスク運営の資金源にすることが多かったそうです。

ボドルム・モスク
アクサライにあるレンガ造りの「ボドルム・モスク」は、ビザンチン建築の面影が残る元は教会だったモスクです。

元々は10世紀ごろに建てられた教会で、「ミルラ(香料)の場所」を意味する「ミュレライオン教会」という名前が付いていたそう。
15世紀にモスクに改築されましたが、建築当時のドームの基本的な形は現在まで残っているということでした。

「ボドルム」とは、トルコ語で「地下・地下室」という意味で、モスクの隣には、7世紀ごろに作られたと考えられる地下貯水槽があります。
イスタンブールのビザンチン建築
「ボドルム・モスク」をはじめ、イスタンブールにはビザンツ帝国時代の建築物が数多く残っています。
”ビザンチン建築の最高傑作”と言われるのは「アヤソフィア」。
そして”イスタンブール最古のビザンチン建築”とされる「リトル・アヤソフィア」。
「ゼイレック・ジャーミィ」も12世紀に建てられたビザンツ帝国時代の建物です。
水道橋や城壁も残っています。
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衣料卸売ビジネスの中心地
アクサライ〜ラーレリは、グランドバザールの西側に位置するエリア。
洋服やカーテンなどの生地問屋が建ち並ぶ「衣料卸売ビジネス」の中心地です。

500年以上前からシルクや綿、カーペットなどの取引が盛んだったそうで、1970年代〜90年代にトルコの繊維産業が急成長すると、トルコ製の服などを外国人バイヤーに卸す街になったのだとか。
調べてみると、1990年代には、旧ソ連諸国のバイヤーたちが服を大量に購入してスーツケースに入れて持って帰る「スーツケース貿易(Suitcase trade)」が流行ったそうです。
現在でもスーツケースやガムテープを売っている店舗があちこちにあって、国際的な「卸売市場」の性格は残っているようでした。
この地域にはホテルも多いですが、観光客向けというよりは、バイヤー向けなのだそうです。
旧市街の雰囲気は千差万別
イスタンブールの旧市街は、街の性格が数百メートルごとに変わるので、とても面白いです。
今回散策したラーレリ(Laleli)は衣料の卸の街ですが、ゼイティンブルヌ(Zeytinburnu)は革製品で有名な街。
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そしてエミノニュ(Eminönü )は小売・市場の街。
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バラット(Blat)は古い住宅が建ち並ぶ街、と言った具合。
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そろそろ街の散策が楽しい時期になってきました。
イスタンブールも花粉(黄砂?)は飛んでいるようなので、注意しながら楽しいお散歩を!