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【イタリア・フィレンツェ旅】ウフィツィ美術館の見どころ|チケット|所要時間|ボッティチェリ《ヴィーナスの誕生》《春》

ルネサンスの立役者となったフィレンツェの大富豪メディチ家の莫大な美術コレクションを展示する「ウフィツィ美術館」に行ってきました。

サンドロ・ボッティチェッリヴィーナスの誕生》(1485年)

ウフィツィ美術館のチケット

ウフィツィ美術館フィレンツェを代表する美術館で、レオナルド・ダ・ヴィンチボッティチェリなど、ルネサンスを牽引した名だたる画家の名作がコレクションされています。

チケットは、事前に購入しておく方が良さそうだったので、私は公式ホームページから9時半のチケットを購入しました。

大人1人29ユーロ(約5,000円)でした。

チケットは公式ホームページから

主な展示作品

膨大な数の美術作品が展示されているので全てを網羅することは難しいですが、見どころをいくつかご紹介します。

ジョット《オグニサンティの聖母》

ジョット・ディ・ボンドーネ《オグニサンティの聖母》(1300-05年)

ここで初めて知った、ルネサンスの先駆けとなったと言われるイタリアの画家、ジョット。

《オグニサンティの聖母》はイタリア美術史の大きな転換点を示す重要な作品だそうです。

13〜14世紀初頭のイタリアでは、ビザンチン様式の影響が強く、イエスとマリアを描く「聖母子像」は正面を向いて硬直した、のっぺりした表現が主流だったそう。

ジョットはそこから脱却し、人間的な身体感覚、奥行き、感情表現を導入しました。

マリアやイエス、天使たちを記号的な存在に留めず、個性のある”人間味”を表現。

同年代の他の画家が描いた「聖母子像」と並べて展示してあるのですが、確かに全然違って面白いです。

ジョット《オグニサンティの聖母》(1300-05年)
ボッティチェリヴィーナスの誕生

最大の見どころと言っても過言ではないボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》。

この作品のモチーフとなったのは、「ギリシャ神話」に出てくる愛と美の女神アフロディーテ(ローマ名はヴィーナス)の誕生の場面です。

絵画の主流は宗教画だった当時に神話を扱うということはかなり革新的だったのだとか。

なぜならギリシャ神話やその思想はいわゆる”異教的題材”と考えられていたからです。

ルネッサンスでは、こうした神話も「美と愛の象徴」として肯定的に再評価されたそうです。

サンドロ・ボッティチェリヴィーナスの誕生》(1485年)

ここに描かれている「泡から生まれた女神」の姿は、解剖学的には忠実ではなく、理想化された美が追求されているそうです。

確かに首や胴は不自然にちょっと長くて、肩のラインも引き伸ばされているような印象です。

絵画全体では、とにかくボッティチェッリ特有の「線の優雅さ」が際立ち、透明感のある色彩が相まって、詩的です。好きです。

ボッティチェリ《聖母子と天使、聖人たち》

従来の宗教画もボッティチェリの手にかかれば、ベールに包まれたような柔らかな仕上がりに。

この《聖母子と天使、聖人たち》では、人物の表情を控えめに描くことで内面的な静けさや神的調和を表現した点が、他の画家とは異なるアプローチだったそうです。

サンドロ・ボッティチェリ《聖母子と天使、聖人たち》(1487–88年)
ボッティチェリ《春》 

ヴィーナスの誕生》と並ぶ、ボッティチェリの代表作《春》も展示されています。

こちらも古代神話から着想を得た作品ですが、神話の場面をそのまま再現したのではなく、愛と美と秩序の”寓話”として描き、哲学的な意味も帯びているのだそう。

とにかく繊細な線が美しく、緻密な植物の表現にもぐんぐん引き込まれます。

サンドロ・ボッティチェリ《春》 (1480年)の一部
レオナルド・ダ・ヴィンチ《東方三博士の礼拝》

レオナルド・ダ・ヴィンチの未完の作品《東方三博士の礼拝》。

フィレンツェからミラノに移ることになったため、下絵と下塗りだけが施された状態で残されたそうです。

未完であるが故にダ・ヴィンチの思考過程が見える貴重な作品として評価されています。

レオナルド・ダ・ヴィンチ《東方三博士の礼拝》(1482年)
ラファエロ《ヒワの聖母》

ラファエロ・サンツィオ《ヒワの聖母》(1506年)

20代半ばのラファエロが結婚祝いとして制作したと言われる作品。

中央に座る聖母マリアが幼子イエスを見守る中、幼子のヨハネが「ゴシキヒワ」という鳥を差し出し、その鳥をイエスが受け取る様子を描いています。

ゴシキヒワという鳥は棘のあるアザミを好んで食べるため、キリストが後に被ることになる「茨の冠」を想起させる受難の象徴なのだそうです。

ヨハネが(なんとも言えない表情で)鳥を渡す仕草は「受難の告知」とも読めます。

それを受け取るイエスの表情に恐れはなく、未来の苦しみを受け入れる救済者としての姿が描かれているとも解釈できるようです。

ヴェロッキオ、レオナルド・ダ・ヴィンチ《キリストの洗礼》

アンドレア・デル・ヴェロッキオ、レオナルド・ダ・ヴィンチ《キリストの洗礼》(1470〜74年)

ルネサンス期の彫刻家・画家・金工家、アンドレア・デル・ヴェロッキオと、彼の弟子だったレオナルド・ダ・ヴィンチによる共作です。

ダ・ヴィンチは、左側の天使、河畔の風景、金色の光、キリストに手を加えたと考えられているそうです。

最近の研究では、2人の他にもう1人の画家もこの作品に携わっていた可能性が高いのだとか。

ティツィアーノウルビーノのヴィーナス》

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《ウルビーノのヴィーナス》(1538年)

ベネツィアの画家ティツィアーノが描いたルネサンス後期を代表する裸体画。

愛と美の女神ヴィーナスが寝室のベッドに横たわる姿を描いてます。

この作品は後世の裸体画に大きな影響を与えたのだとか。

このヴィーナスは、理想化された女性像なのだそう。

官能的でありつつも品位が保たれた女性の表現が見事です。足元で眠る犬も可愛い。

カラヴァッジョ《バッカス

カラヴァッジョ《バッカス

ギリシャ神話に登場する酒の神バッカスディオニソス)を描いたカラヴァッジョの作品。

カラヴァッジョは数々の暴力事件を起こした武闘派ですが、絵画に関しては精密で繊細です。

ブドウの葉の冠を被り、片手に赤ワインを持ったバッカスは、明らかに酔っています。

目は焦点が合っていないし、顔と手に赤味がさしています。

背景を暗めのシンプルにすることで、人物が浮き出るように強調されています。

バッカスの前に盛られた果物は腐っているものもあり、こうした写実的な手法は、リアリズムを描く「自然主義的描写」と言われるそうです。

所要時間

今回は9時半に入場、最後のミュージアムショップを出たのが12時でした。

2時間半程度で、主要な絵画は十分鑑賞できたと思いますが、彫刻やマイナーな作品は飛ばしたところもあったので、しっかりみたい場合には3時間以上は必要かもしれません。

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